『小学生の中学受験・倍数算』
ある2つの数量がふえたりへったりして、はじめとちがう倍数の関係になるとき、はじめの数量や変化したあとの数量などを求める問題を倍数算といいます。
(問) ある小数に、その少数の小数点を1つ左に動かした数をたすと26.004になります。もとの小数を求めなさい。
「左に1つ動かす」⇒「10分の1」ですね。
この割合を①とすれば、もとの小数の割合は⑩です。合計①+⑩=⑪の割合です。
26.004÷11=2.364 これが、①に相当する割合になります。
もとの小数は、10倍して、2.364×10=23.64となります。
線分図を書くと、わかりやすいですね。そして比を利用してください。
もちろん、中学生は、一次方程式で解くことができます。
部分分数分解
中学受験をする小学生に算数を教えていると公立中学生にとっても少々難しい内容がたびたび登場します。
私が小学生の時は知らなかったと感心する一方、小さいころから勉強漬けな状況になんとも言えない気持ちになります。
中学お受験「部分分数分解」について。
ある分数をいくつかの項の足し算・引き算の形に変えることです。(大半は引き算)
本来は、高校数Ⅱの習得範囲です。(一般的に文字nを使って)
それを数字だけで表したものが中学受験算数です。
①1/6を分解すると、1/2×3=1/2 - 1/3に成ります。分母を2×3と表すのがコツです。
②1/20は、1/4×5=1/4 - 1/ 5 となります。分母を4×5と表します。
『例題』 次の分数の和を求めよ。
1/6+1/12+1/20+1/30+1/42+1/56+1/72
=(1/2-1/3)+(1/3-1/4)+(1/4-1/5)+(1/5-1/6)+(1/6-1/7)+(1/7-1/8)+(1/8-1/9)=1/2-1/9=7/18
★どうでしょうか?間の隣り合う数が見事に消えてしまいます。やっかいな計算が、わずか2つの分数の引き算に変化しましたね。
■小学生(中学生)の間は、差が1がよく出ます。 差が2の場合は、分解した分数を2で割ります。
中には、3つの部分分数に分解するものもあります。 高校生でも、うまく操作できない生徒さんも多いです。
【楽しいのが一番!】
数学がおもしろいと思えるポイント
ゲームは、必要な情報を集めたり、魔法を覚えたり、少しずつ強い敵を倒していくんですね。
数学もゲームみたいですねと言った小学生・中・高校生がいます。
新しい定義や定理を覚えて、公式を手に入れて、問題を解いていくでしょう?
そう考えると、数学もゲームみたいですね。
数学は問題を解けば解くほど確実に力になっていきます。
計算力が基盤ですから、最初は地味でつまらないかもしれませんが
国語の読解や作文のような曖昧さはなく、必ず同じゴールにたどりつけます。
努力を裏切らない教科です。
中学理科(第1分野・ニュートン、パスカル、飽和水蒸気etc.)は、数学の四則計算と比例・割合でおよそ解決できます。
小学生中学生に限らず~計算ミスが頻出する生徒に応用力を要求することは『至難の業』です。
鉛筆ダコができるほどたくさん計算してください。
群数列
1÷7=0.142857142857142857・・・
と無限に続く循環小数になります。
①小数点以下35番目の数を答えなさい。
34÷6=5余り4 (142857)の群が5つ。余りが4だから、解答は8です。
②小数点以下50番目までの数字を足すといくらですか。
50÷6=8余り2 (142857)の群が8つ。(142857)の和は27。
27×8=216 216+1+4=221となります。
③ 小数点をとり一番左の 0 から順に、0 + 1 + 4 + 2 + 8 + 5 + 7 + 1 + 4 + 2 +
8 + 5 + 7 + 1 + 4 + 2 + 8 + …と足していくとき、はじめて、500 を超えるの
は、一番左の 0 から数えて何番目か答えなさい。
中学生の規則性の問題よりも、小学生の中学お受験にこのようなパターンがよく出題されています。
単位の変換(速さ)
「速さ」とは「一定時間あたりに進む長さ」になります。速さの単位については、次のような言葉で表します。
1秒あたりに進む長さ=秒速、毎秒
1分あたりに進む長さ=分速、毎分
1時間あたりに進む長さ=時速、毎時
例えば1秒あたりに2m進む人の速さは「秒速(毎秒)2m」です。
これを1分あたりに換算すると、2×60=120(m)進むことになるので、「分速(毎分)120m」となります。
さらに1時間あたりに換算すると、120×60=7200(m)、つまり7.2㎞進むことになるので、「時速(毎時)7.2㎞」となります。
特に規定があるわけでもありませんが、時速に直すと距離が長くなるので「㎞」に直すことが多くなります。
小学生の間に自由自在に、変換できるようになれば、中学生の方程式は楽に解けるようになります。
個別指導塾(個人塾)でしっかりと練習して身につけてください。