数学と定義
数学は、暗記する量は、ほんとに少ないです。その「少ない定義」さえ暗記してなかったら、ドボンですね。「長方形とは何か?」「平行四辺形とは?」「関数とは何を示すのか?」今の中高生は、『定義』を疎かにしている生徒が余りに多い。「解く」テクニックだけでは、すぐに行き詰まる。なんでも、マネから始まります。
生まれついた時から、親の話しかける言葉をマネ。行動は「親の言うことは聞かんけど、親のすることをする」…と言われます。でも、言葉の学習ではありません。「数学の課題」を解くという、テクニックのマネでは、必ず行き詰まりがきます。
常に、「なぜ?」 「どうして?」という疑問を持ち、定義・基本に立ち返って、考える習慣をつけて疑問を解決してほしいと思います。塾の講師先生に習ったこと…振り返って、「どうして?」と心に引っかかったことは、次回、質問してください。それをしない、させない「塾」・講師が質問に対し、リアルタイムで解説できないのは、「塾」としての価値はありません。
「聞くは一時の恥…」なんて生やさしいもんじゃないです。「聞かないと伸びない」です。講師先生の時間を奪って、自分のものにするくらいの気持ちでいて欲しいと思います。すぐにではなく、やがて半年後・一年後に、グ~ンと伸びることを楽しみにしています。
三角関数の値は、三角定規の角度の値しか出ません。学校のテスト・大学入試では、それ以外は全く出題されることはありません。なので、三角定規って大事だよと、画像を入れました。東大の伝説の入試問題。「tan1°は、無理数であることを証明せよ」…1°なんてのが出ました。例外です。有理数・無理数とは何か…定義がわからないと、どーにもならない。東大の伝説の入試問題「円周率π(パイ)が3.05より大きいことを証明せよ」「π>3.05を証明せよ」と書けば、たった11文字。πは、無理数です。世界最少文字数で最難度の入試問題かもしれません。
なぜ、円周率はπか?何の疑問もなく「円周率はπ」と覚えていると、「なぜ、φ(ファイ)やδ(デルタ)やσ(シグマ)、θ(シータ)ではなく、πなのか?」と聞かれて、困りますね。
πは、円周を表すギリシア語「περίμετρος(ペリメトロス)」の頭文字に由来します。
個別指導塾サクシード塾長
何のために理科を勉強するのか
理論的に物を考えるため理科を学ぶ理由は、理論的に物を考えるためです。計算は頭の体操です。「電卓があるから、計算ができなくても問題ない」と思う人もいるかもしれません。
電卓は本当に正しい結果を示しているでしょうか?概算ができると、どこで間違えたか?それをチェックできます。理科は理論的に物事を考える手法でもあります。
「論理的というか、理系は理屈っぽいイメージがある」と思うこともあるでしょう。しかし、理屈で考えれば、怖いものはなくなります。
幽霊やUFOだって、真面目に考えれば、色々な意味で面白く思えてくるでしょう。理科もしくは科学・サイエンス、難しく言うからわからなくなるのかもしれません。そもそも、理科とは生活そのものです。
掃除には洗剤を使います。洗剤は、使い方を間違えると効果がないだけではなく、有害なこともあります。泡立っていればきれいになると思うのは、大いなる勘違いです。
お風呂で使う石鹸やシャンプー、そして歯磨きなども正しく使っているでしょうか?使い方を間違うと、逆に健康を害している可能性もあるようです。
洗濯物がきれいになる原理とは?何でしょうか。こちらも洗剤が関わっています。化学反応が起きています。洗濯物が乾く原理も、科学的知識があれば、梅雨時も困らないかもしれません。「洗濯機にカビが生えている対処法は?」これも理科でも学べます。
個別指導塾サクシード塾長
「なぜ学校で数学・理科を勉強するのか」
科学を学ばせないと、その知識に触れる機会もなくなってしまうので、理系に進む人もほとんどいなくなってしまいます。自分から勉強して知識を習得しようとする人はごく僅かでしょう。
工業系産業を支える「誰か」を見つけたいから、学校で全員に科学を勉強させるのです。とりあえず全員に勉強させておけば、私のように興味をもって理系に進む人もいるし、先ほどの友人のように、その知識が必要だと後から気付く人もいます。
小売産業やサービス産業は消費者からとても目につきやすい産業なので、言い方は悪いですが、放っておいてもそこで働きたい人は出てきます。
「ものづくり」と呼ばれれる産業は普段の生活では目に見えないものが多いので、その方面を志す人も少なくなりがちです。それではとても困るのです。国が困るし、その国で生活する人も困るのです。だから、そういう産業に進むきっかけとして科学を勉強するという意味も、とても強いと思います。
数学や理科を勉強する理由は、
・理系に進むかもしれない人の科学を勉強する機会を消さない。
・学生の理系に進む可能性を少しでも残して理系産業を守る。
という考えです。
一般的に言われる「論理・数理的思考力を養う」というのも重要な理由の一つです。
個別指導塾サクシード塾長
「具体と抽象」とは何か?
「具体」とは、一言で言えば「眼前にある一つ一つのこと全て」です。対して「抽象」とは、目にうつる実体とは一見乖離した、自由度の高い概念です。人間は、複数の具体的なことがらを一般化することで「法則」や「理論」という抽象的なツールを作ったり、「リンゴ」や「ミカン」といった具体的なモノをひっくるめて「果物」という抽象的な上位概念を生み出すことができます。
「一を聞いて十を知る」とは何か?
具体的に「一」を聞いたときにどうやって「十」を知ることができるんでしょうか。抽象化の為せる技です。ある「一」を聞いた時、普通はそれを具体的な「一」の事柄として考えます。「十」を知る人は、そこから「パターン」や「構造」といった抽象的な内容を理解します。
抽象とは具体の寄せ集めであり、これを元に「十」が分かってしまうのです。
数学においては、『数』とは『実数(有理数+無理数)』と『虚数i⇒√-1(2乗して負になる数)』の集まりです。
ニュートンのリンゴの逸話がすごいのは、リンゴが木から落ちるのを見て、リンゴ=小さい物体、地球=大きい物体という抽象で捉え直した上で、『重力って、「全ての物体同士には引力が働く」「物体がでかいほどその力もでかい」という法則が目に見えているのではないか?』と思えたことなのではないでしょうか。
現実世界において、「一」を聞いただけで「十」を知ることができる人はそういないですし、安易に「十」を知った気になることには危険が伴います。個人的には「二」か「三」を聞いた上で、安定的に「五」を知ることができるようになりたいです。
個別指導塾サクシード塾長
徹底的に基礎固めをする(負けパターンに陥らず!)
理系難関コースは、難問を解かなければ…ハイレベルのコースにいかなければ、と強い思い込みがあると思います。
難しい問題ばかり解いたり、問題集をいろいろ手を付けて、失敗するというケースが、負けパターンです。オーソドックスな問題は必ず出てきます。
受験の配点について。問題を【難】、【やや難】、【標準】、【易】に分けます。
【難】
捨て問、奇問。
大学側が受験生を落とすために作っている問題。満点を取らせないために作っている問題なので、必要性がない問題です。それに手を出すと、ドツボにはまって、負けパターンに入ります。
制限時間内で解けないといけないとか、完答できる必要性は無い。
【やや難】
【易】と【標準】の問題を組み合わせて作られています。どの組み合わせでできているのか。自分のバイブル本の問題で、自分の知っている考え方や問題をどう使ったら解けるのかを試行錯誤します。ここが1番差がつくところです。
できる受験生は余裕で合格最低点に至ります。
【やや難】は、部分点がとれたり、完答が取れるという状態を作ります。合格するか否かの最大の鍵を握るところです。
【標準】
標準問題集を完璧にこなしてください。
【易】
易は、白チャートの問題を完璧にやれば、基礎づくりができてきます。
配点の割合は、【難】が20%、【やや難】が30%、【標準】が30%、【易】が20%というくらいです。変な難問を解く必要性は全くありません。基本問題集ができれば、合格できるということがわかります。高校受験にも当てはまります。
サクシード塾長は、常々、「100点は要らない。95点を目指せ!。くれる問題(易)でミスするな。大問(3)は捨ててかかれ。ただし(1)(2)は簡単に解ける。いただく問題だ」と伝えています。