算数・数学の入試問題
前半、パターン問題が出ている学校は少なくない。ああ、これやったことある、みたいに解ける問題があるので、そこを確実に得点することはまず大事なことです。
しかしながら、それだけでは力は伸びません。テキストで数字だけ変わっていて、形は同じ、というような問題が並んでいるものがありますが、あれは確かに多少練習をする必要がある子どもにとっては便利かもしれません。
パターンで解けない問題は絵を描いてみましょう。
問題自身を分析し、図や表を書いてみたり、多少なりとも書き出してみたり、という工夫が大切です。
高1の勉強は、数学さえ制覇できたら、かなり楽しい高校生活が送れるといえるかもしれません。
英語もたいへんだけど、高校で新しく習う文法の単元は「仮定法」や「分詞構文」など、3~4つくらい。単語や構文のバリエーションが増えて、文章は長く複雑になるけれども、根幹は中3までの英語です。
高1数学の前半に現れる『2次関数』という単元は、これからの高校で、数学を受験科目として選択してやっていけるのかどうかを見る、1つ目の試金石(しきんせき)といえます。
小学→中学→高校と一貫し、最終入試である大学受験だけを見据えています。高校受験は途中過程に過ぎないと考えていて、環境の有利不利はあっても、優劣はほぼないと思っています。
特に中学3で習う「2乗に比例する関数」は「プレ数Ⅰ・2次関数」という観点から、じっくり時間をかけて反復して問題量をこなせるよう、あらかじめ高校数学を考えてスケジュールを組んでください。
「鶏口と為るも牛後と為る無かれ」
「鶏口牛後」とは、「鶏口となるも牛後となるなかれ」を略した四字熟語です。
「鶏口」はニワトリの口、「牛後」は牛の尻を指します。
これは中国戦国時代の縦横家(外交の策士)であった蘇秦(そしん)が語ったとされる言葉で、小さい集団の長を「鶏口」に、大きな集団の末端を「牛後」にたとえたものです。
「鶏口牛後」とは、「小さな集団の長になる方が、大きな集団の末端となるよりはよい」という意味です。
もし偏差値がA高校ギリギリ受かる、あるいはB高校余裕で受かるなら、どっち?
仮に、入学後A高校の場合、300人中250番、B高校の場合、300人中50番辺りであるとします。つまり鶏頭牛尾、どちらの方が良いのでしょうか?
学力レベルも規模もA校には及ばないが、鶏口牛後という言葉もあるとおり、B校でトップを目指すことが有利なこともあります。「指定校推薦」で、面接試験だけかも。
フリーハンドでも精密な図やグラフが描けるように
そんな練習に時間を割かなくても大丈夫です。
スケッチの練習ではありませんから。
図やグラフはあくまで算数・数学をイメージをするための補助でしかありません。
フリーハンドの図やグラフを描きながら、頭の中でイメージする練習をしてみましょう。
最初はきれいにかけませんし、イメージもしづらいと思います。
何度も描いているうちに、イメージがしやすくなります。
問題を解くたびにフリーハンドで描いてみましょう。
暗記だけで数学を乗り切った学生の悲しい末路
暗記数学こそ読解力低下の遠因ではないか
暗記数学の実態として、気になっているいくつかの例を紹介します。
①「速さ・時間・距離」の関係を理解せずに「は・じ・き」の図式を覚えて問題を解くので、それを間違えて思い出すと、まったく異なる答えを出してしまう。
②「比べられる量・もとにする量・割合」の関係を理解せずに「く・も・わ」の図式を覚えて問題を解くので「~に対する…の割合」を「…の~に対する割合」と問題の表現を変えられると間違えやすい。
③立方体の展開図はいくつあるのか、というような試行錯誤してものの個数を求める経験がなくなり、単に答えだけを覚えさせるような教育が蔓延している。その結果、ものの個数を素朴に数える問題を苦手とする生徒や学生が多くいる。
④コンパスと定規を使って図を描く作図に関して、図を描くことは学ばせても、その手順としての作図文の指導を省略する学校が大半になったために、きちんとした論述文を書くことができない中学生が相当増えてきている。
⑤高校の授業でものの個数を指導するとき、最初から順列や組み合わせの個数を数えるときに使う順列記号Pや組み合わせ記号Cに関する指導から入る。
さらに、PやCに関する公式を覚えさせるだけの場合も少なくないようである。
その結果、「PやCに関する公式を使わないといけない」という強迫観念があるかのような奇妙な答案を書く生徒が多くいる。
「証明し、理解してから暗記する!」…この作業が大切だと思います。
サクシード塾長