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2023/2/17

大手塾の相談は、『学習アドバイス』か? または、『商談』なのか?
◆大手塾の会議では、一回は必ず中3生に模擬試験を受けさせること!と現場に発破がかけられているそうです。何故だと思いますか?その結果を見ることで、個々の中3受験生が夏休みに強化しなければいけない学習ポイントが分かるから、というのが理由の一つです。
例えば、理科の電流が得点出来ていなければ、それを夏休みに復習しておく必要があるかもしれない。社会の地理分野は80%以上正解出来ていたのに歴史分野は40%しか正解出来なかった。じゃあ夏休みは歴史分野の勉強時間を地理より多めに取る必要があるかもしれない。ということです。ここまでは納得できます。
◆この理由の為に模擬試験は重要なのです。裏の理由があったんですね。模試を夏休み前に必ず受けさせるもう一つの理由は、夏期講習の授業(講座)をたくさん買ってもらう材料にするというところにあります。
◆授業中心の塾では先ほどの例のような、模試結果から浮かび上がった「復習が必要かもしれない」教科や単元の勉強をなぜか全て「授業」で受けるように誘導されます。
模擬試験結果を見ながら、「〇〇君は理科の電流で得点出来ていないので、夏期講習でこの講座をプラスして受けてください。それと歴史分野も弱いみたいなので社会のコマ数を10コマ増やして総復習しましょう。」なんて使われ方をするわけです。これって学習アドバイスなんですか?これは学習アドバイスという名の商談だと感じるのですが。
◆〇ヶ月点検なんていいながら、車を点検に出すたびに色々勧めてくる車屋と似たようなものです。夏期講習前にこういった商談が繰り広げられるのは、受験生だけではありません。中学1・2年生だって定期テスト結果を元に、同じような学習商談が持ち掛けられます。
◆こんなケースもあります。既に塾で週1回数学の授業を受けている中2の生徒がいたとします。中1の4月から通っているので、塾に通って1年以上が経ちました。しかし数学のテストの点数は良くなく、得意教科とは言えないような点数です。
そのテスト結果をもとに、塾長から夏期講習の提案がなされます。「お母さん、〇〇君の数学の点数を伸ばすには中1内容から復習が必要です。夏休みで3コースみっちり数学の復習をしましょう!」「今までずっと授業受けてるんだから夏休みじゃなくて普段の授業でなんとかしてよ!」ってツッコみたくなります。こんなコントみたいな夏期講習提案をしてくる塾長が本当にいるそうです。
◆先日もある塾の記事で、「夏期講習はパッケージです。少しでもずれると全く機能しなくなります。」「塾の授業料はけちらないこと!塾のアドバイスには100%従わないと、成績は絶対あがりません!」なんてニュアンスの事もみかけました。これから模試結果や定期テスト結果が返ってくると、一層商談が加速してきます。塾の先生の面談が、「学習アドバイス」なのか、ただの「営業」なのか冷静に見極めてくださいね。

■数学ができる人は無意識のうちにあらゆる手段で検算している。ミスをしない訳ではない。ミスに気付くことに長けている。
■『塾』の選び方も『検算』してください。

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